世界最高で、最も最悪な魔術師

アレイスター・クロウリー

魔術師、それが魔術を行使する人を呼称する名詞となります。アニメ作品などが栄えている日本からすれば、ごく普通に聞くことのある単語でしょう。ですが実際に魔術を行使することのできる人間が本当にいるのかどうかという議題に焦点を絞るとなれば、大半の人間がそんな非科学的なものは存在しないと考えるはずです。間違いでもないし、正しいともいえるかもしれない。そもそも魔術というものが本当に存在しているのかというのを議題にして討論する人たちが、真面目にいるでしょうか。そんなことをしているくらいなら毎日の労働で勤しんで働いてお金を稼いでいたほうが言いに決まっているt、そう考えたほうが現代向けの考えでしょう。ですが、中・近代のヨーロッパから考えると真面目に話し合われる内容でもあったことは何となく理解できるのではないでしょうか。

オカルト文化というと西洋圏、そう考えられるほど西洋では魔術というものが存在していると考えられていました。そしてそれを行使するとして自らを魔術師として肯定して、とある一派の代表にたって独自の持論を展開することも行なっていました。平たく言えばカルト教団の教祖という風に考えれば用意に想像がつくかもしれません。そしてそんな魔術という存在をおおっぴろげに利用して、自らの存在を世間に宣伝するように活動したのが、魔術という分野において有名な人物『アレイスター・クロウリー』という魔術師のことを忘れてはいけないでしょう。

アレイスター、この名前は現在『とある魔術の禁書目録』という作品に出てくる人名と同一ですが、実際に現存していた人間がモデルとなっているのです。そして彼の存在は近代ヨーロッパにおいてその名を知らないある意味では『有名』な魔術師でもあったのです。

アレイスターは自らを、近代西洋の魔術というものの復興に尽力した『エリファス・レヴィ』という魔術師の生まれ変わりとして活動していました。そして自分も同様に魔術の普及を行なおうとして様々な理論を唱えて、人々を扇動しようと行動を起こしていました。ですけど、この時には産業革命を向かえて機械というものがが発展の段階にまで差し掛かっていた時期でもありました。アレイスターのような人間のことをどう考えていたのでしょうか。当然ですが、古代よりの本当にあるかどうかという不確かなものよりも、普段の生活が便利なものへと溢れかえっていく時代の中では、魔術という存在について否定的な意見を持つようになった人々も少なからず存在していたはずです。もしも仮に、魔術という存在を国を挙げて信仰していたということなら現在のように見られている魔術の退行までには至らなかったはずです。実際に彼も魔術師として人々を導こうとする人間となりましたが、とある日にジステンパーに感染した猫の血を飲んだことで男性が一人死亡したことにより、イギリスはアレイスターを国外退去の命令を下して事実上追放処分を受けることになったのです。

アレイスターの生涯はイギリスの片田舎でひっそりと息を引き取る最期を迎えることになったというで、彼の魔術師としての人生に幕が下ろされることになった。信奉している人からすればあれスターは絶対的な存在だったのかもしれないですが、彼の存在は危険な思考の持ち主としてキリスト教で支配された国からすれば異端者としての烙印を押されていたことも明白だ。だが彼がいなければ現在占いの道具としては一般的なタロットカードの存在が生まれることもなかったことを考えると、あながち彼はキリスト教徒が示すような異端者ではなかったのかもしれない。むしろ魔術に対して肯定的な意見を持っている人からすれば、アレイスターの存在は神にも等しい存在であると、言えるかもしれない。

パワーストーンのひみつ

黄金の夜明け団

しかしアレイスターは始めから独自の魔術としての知識を持っていたとは限らないのです。魔術というのは単純に学問として勉強すれば身につくようなものでもないので、教示する人間というものが必ず存在します。そんなアレイスターが独自に活動するまでに所属していた魔術結社でもある『黄金の夜明け』という秘密結社に所属しました。

この黄金の夜明け団というのも、創立した人間は魔術としての分野においては相当の曲者ばかりが所属しているのです。魔術の分野の一つでもある『グリモワール』のアブラメリン魔術というものに精通して、いずれグリモワール『ゲーティア』著作することになる『マグレガー・メイザース』という魔術師を始めとした創立メンバーを始めとした、全盛期には100名以上の人間が所属していた組織だったのです。

カバラを始めとした魔術を多く取りいれ、当時ヨーロッパでブームとなっていた神智学の東洋哲学や薔薇十字団伝説などの様々な魔術を集合させた独自の理論を展開していました。そして魔術の世界において有名な系統樹でもある『生命の樹』という、カバラにおいては非常に重要な意味を持つ図形になぞらえた教団特有の位階を設定していました。

魔術を使ってみたい件

今考えると正直ありえないことばかりのような気もしますが、宗教団体という風に認識すれば今の日本からしてもごく普通に存在しています。秘密にしていなくても、魔術というものを信奉しているかどうかということを省いて考えてみると、特定のテーマを掲げて人々の心を誘導している団体はこの日本においても、探せば出てくる団体は多いでしょう。ただこのような団体は基本的に表の世界に踏み出すことはなく、基本的に影の中でひっそりと活動しているのです。元々が表立って行動することの出来ない存在ですから、魔術というものを信奉しているとなればキリスト教からすれば完全な異端者とみなされています。異端者狩り、そう呼ばれている断罪行動が行われていたこともあるくらいなので、当時魔術というものが人々の心を惑わしているとイギリスの王家はみなして言ったのでしょう。

魔術を信奉するということは、それは基本的に世間一般で肯定される世界から外れた存在へと足を踏み込むことになります。それにはかなりの覚悟を求められることになります、生半可な覚悟で人とはまるで違う道を歩くということは出来ないものです。魔術師として歩みだすということは、そういった世間から隔離された生活を送ることになることを意味しているのでアレイスターのように一人で何人もの人間を導こうとしたというのは実は誇るに誇ってはいけないことなのかもしれない。

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